2007年07月07日

再開発の街






東京・汐留という街に通って一年あまり。

夕暮れ時。高層ビル群のエレベーターが光りを放ちながらすべり
新交通システムの銀の車両がビルをぬって走る。
銀河鉄道999に描かれた「メトロポリス」を思い出す。


「まだ五年くらいの街だよね。ここの高層ビル群が出来てから
銀座に海風が届かなくなった。夏は暑くなったよ〜」
最初に案内された時、そう聞いた。


オフィス、綺麗なOL、ビッフェ、スイーツ、そして活気・・
絵に書いたような都市。そんなイメージ。


**


おととい、三カ月間有効だった通勤定期がきれた。
三カ月。決まり切った時間に決まり切ったコース。
毎日乗り合わす同じ顔。

『東京へのルートは、何も一つじゃないんだよな』

昨日の朝、僕は、JRより少し遠い私鉄の駅に歩いた。

高架上の線路をビュンビュン飛ばすJRの快速とは違う、
その私鉄のスタート。とろり、とろり。

下町に入る。
古い民家の軒下に、洗濯物が見える。
アジサイが見える。
ああ、あんなところに菖蒲園がある・・。

・・あれは?

一瞬なにか分からなかったその一角は、お墓だった。
家々の間に、ごく普通のお墓があったのだ。
○○家と書いたいくつかの墓石、戒名を墨で書いた板も見える。
小さなスペースだった。田舎街でよく見る墓だった。
それだけのことなのに・・
その後車窓を流れていった景色を僕は覚えていない。


そして、僕は汐留に向かう。

この街にはないんだーー
子ども。
年寄り。
墓。

生・老・病・死

目の前のビル群が、一瞬まぼろしのように見えて
僕は首をぶるぶると振った。
歩くスピードが落ちた僕の横を、
イケメンサラリーマンがすり抜けていった。

境内





ラベル:汐留 つぶやき
posted by 白井麒麟 at 12:37| 東京 🌁| Comment(0) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。