2007年11月14日

徒然なる二回目の冬






「表現したい」という衝動を自分の中に見つけられない−。

筆者のそんな悩みが、実は、
自分の心のコアな部分=家族の問題にフタをしていたことから来ていた−。そんな内容のエッセイをまだ読み終わらない間に、電車は自宅近くの駅に着いた。


『そもそも作品というのは、「表現したい」という衝動から来なければならないのだろうか』


改札を出ながら、僕はその問題について考えていた。
その筆者の小説は読んだことがある。
確かに、その小説は激しく、面白く、さらけ出していた。
でも、今ふと思い出すと、それはまるで
サーカスの曲芸のようでもあった。


『激しい表現の衝動から来るものだけが本物の作品ならば、表現の世界はハイテンション、トランス状態を競うオリンピックになってしまうなぁ・・』


わけも分からずそんな考えの深みにはまりながら、我がマンションの駐車場を横切り、玄関の近づいた時、その光景は目に入ってきた。

マンションの一階にある、喫茶店。
その中に飾られた、白いクリスマスツリーだった。



**


去年の今ごろ。
それは関東への引っ越しから半年以上がたちながら、
何だか気分が落ち着かず、僕はよく夜中に散歩した。
まだ二歳の息子を連れて見つけたのがこのツリーだった。

閉店して真っ暗な店内に、一つだけ輝きを放つ
白いクリスマスツリー。
てっぺんには赤い星のかざりがあって、
その色がツリーの白を、より引き立たせていた。

「何だこれ? でも綺麗だねぇ」
「うん・・」

息子も気に入った様子で、長い間、店内で輝くツリーを
ぼんやり眺めていた。


**


携帯電話のデータフォルダ。
その時の写真を見ると日付は
”06 11 20”


二回目の冬。
去年より息子は少し大きくなり、会社のメンバーもかなり入れ替わった。


・・・。


そして・・・。



『今度の三連休は、メトロガイド(地下鉄に置かれたフリーペーパー)に載っていた各地のクリスマスイルミネーションを、子どもを連れて巡ろう』

僕の今日の結論。

僕の考えのまとめは、いつも起点とずれている(笑)




061120_1854~01.JPG
(去年の写真)






posted by 白井麒麟 at 07:48| 東京 ☀| Comment(0) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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