2007年12月31日

12.30






ようやく書き終わった年賀状を無造作に握り
玄関を出て
郵便ポストまでの道。


喫茶店は閉まっていて
「お休みします」の代わりに
凧が二つ。



凧



パッヘルベルの
カノンばかりを集めたCDを流しながら
部屋の大掃除 兼 模様替え。



大量に出たゴミを捨てるころには
すっかり日も落ちていて
偶然にも・・

二00七年の年の瀬を
雪だの雨だので大騒ぎさせていてる
その主役とおぼしきヤツを見つける。




寒気




大掃除の功名は
無くしたはずのクローズアップレンズ。
息子が
ケントデリカットのような目を作って
ふざけているのを奪い取り
カメラに装着。



クローズアップ.jpg




長いようで短く
落ち着くようで落ち着かない
中途半端な十二月三十日。






posted by 白井麒麟 at 03:13| 東京 ☀| Comment(2) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月27日

きゃろるの唄







キャロル・キング

「You've Got A Friend」





イヤホンの細長いケーブルを通じて
久しぶりに出会ったその曲。

地下鉄を待つ列
並んだ僕の身体を、その歌詞が駆け抜ける。





   ♪You just call of my name
    And you know wherever I am
    I'll come running to see you again





僕は途端に、小学校の先生をママと呼んでしまった児童のように赤面し、
それから、群衆を忘れてうっとりとニヤついたり、
ちょっと瞳の表面を湿らせたりという、
テンテコマイの慌てぶりになってしまった。

あの、人懐っこい顔が蘇ったから・・





**




僕の会社に、一時、アメリカ人がいたことがある。



Sちゃん(男性)はハーバード大の学生で、長い夏休みに
日本の(地方の)企業について学ぼうと、研修に来ていたのだった。

ダンガリーにチノパン。ハンサムと言えなくもない。
両親は日本人とのことだが、在住経験がなく日本語はほとんどしゃべれない。
「初めまして」のカタいあいさつのあと、彼は緊張気味に
『何か地元の言葉を教えてほしい』と切り出した。




「地元の言葉・・。ええんじゃねぇん!」


とっさの思いつき。


「エエンジャ・・? ドウイウイミデスカ?」
「What a cute she is! 街でもどこでも可愛い女の人とすれ違ったら、
俺の方を向いて『ええんじゃねぇん!』と言ってちょうだい」
「ソウデスカ。エエンジャネェン・・」



彼は目を点にしたあと、少し笑った。




僕はSちゃんをよく夜のドライブに誘った。
当時の僕は入社して四カ月ほどの若造で、
田舎町の夜の楽しみで思いつくのはそのくらい。
最初のボーナスをあてにして買った車で、海辺のドライブコースを走った。

そこで、色んな話をした。
音楽のこと
女性のこと
日米の若者の文化の違い
ジャーナリズムと政治とか難しいことも・・
その時の僕は、日本語と、身振りと、わずかな英単語をミックスして、
Sちゃんとコミュニケーションをとっていた。
今思えば、まさにルー的な・・(笑)




例えばエッチな話をした時とかに、Sちゃんが見せるはにかんだ笑顔が
僕はとても好きだった。
いつの間にか、僕はいつも彼のことが気にかかるようになっていた。
付き添っていなくて大丈夫かな、とか
退屈な思いをしていないかな、とか。
会社のデスクで彼が退屈そうだったり、落ち込んでいるような顔を見せるたび、
僕はなぜか、とても申しわけないような気持ちになった。
『会社に、郷里に代わってお詫び申し上げまする・・』
そんな感じ。



そして。



駆け出しだった僕自身にも、いろいろあった。
『どうして上手くいかない・・?』
現場からの帰り道には、イライラした気持ちを引きずっていることも多く・・。





そんなある日。





「ヘイ」

アシスタント兼見学で付いてきていたSちゃんが、不意に僕の肩をたたく。
そういえば、長い間無言のまま二人で歩いていた。

「・・何?」

『今しゃべりかけるなぁぁ』的なオーラを身にまとったまま僕が振り向く。
Sちゃんは、向こう側の舗道を指さしている。



「エエンジャネェンッ!」



『! ・・やられた・・』

綺麗なストレートヘアを揺らして歩くOLの後ろ姿。
それと、Sちゃんの満面の笑みを見比べながら
僕は吹き出してしまった。
まるで、百点の答案用紙を親に見せる子どものような顔だった。





**





アメリカの夏休みが長いといっても限りはある。
二カ月はあっという間だった。

日本を去る前に何か・・。




「キャロル・キングって知ってる?」




デスクワークをするSちゃんに話かける。




「I Don't Know」




僕は、自分のデスクに戻り、便せんに英語の歌詞を書き始める。



 ♪Winter,spring,summer,or fall
  All you have to do is call
  And I'll be there
  You 've got a friend!




**




まさか、その十五年後に
僕たちが
東京で再会することを
誰が想像しただろう・・



今はNYに住むSちゃんが、去年の夏
東京に出張のついでに
僕に電話をくれたのだ。




夕暮れの銀座和光で
Sちゃんを待つ。

雑踏。

落ち着かない頭の中を、
キャロル・キング
強くも繊細な歌声が流れる。




そして、もちろん
僕の顔は
真っ赤に染まっていた。

小学校の先生をママと呼んでしまった
児童のように。






12.jpg





posted by 白井麒麟 at 01:45| 東京 ☀| Comment(4) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月25日

あおいゆき








クリスマスに何か記念を作っておきたかったのかも知れない。




久しぶりに作曲をしてみた。




つたない写真に、音楽を付けてみた。




ちっちゃな動画が完成した。







【ご注意】

  画像圧縮により写真がふにゃふにゃです(笑)

  音のバランスが悪いので、ぜひボリューム小さめでどうぞ。






「あおいゆき」


photo,music:白井麒麟











posted by 白井麒麟 at 03:03| 東京 ☀| Comment(2) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月24日

ものぐさカメラ






ロシアのトイカメラのような色を出すには??





やはりロシアのトイカメラを買って

百二十ミリのフィルムに焼き付けて

現像に出さなければならないのだろうけど。




何とかお手軽に

出来ればフィルムを使わずに・・

みたいな、ものぐさ根性で

ジャンク屋で買ってきた

トイデジカメ。




シャッター音なし

撮れた感じもしない。





どんな色になったかな?





近所1






近所2






近所3






近所4







近所5



ああ。

ちょっと面白い。






posted by 白井麒麟 at 00:16| 東京 ☀| Comment(2) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月23日

お絵かき










お絵かき一










お絵かき二











お絵かき三

「パパも手伝って」













お絵かき完成

ナーよ。

・・これからは自分で書いた方がいいと思うよ。










posted by 白井麒麟 at 09:05| 東京 ☔| Comment(2) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月15日

鼻から上を照らしてた






「ほら、ナーくんのおうちが見えるよ」
「どこ?」



朝の逆光が作り出す黒く四角い影を指そうとした瞬間、
電車のドアは閉まったのだけれど。

ドアの窓枠の下端を、もう息子の目線は越えていて、
難なく朝の景色を見渡している。
僕の抱っこなしで見渡している。





息子は、少し大きくなった。






人は、毎日「獲得」する。





一日分の時の流れを。


身体の変化を。


人との会話を。


作業の経験を。


海の向こうからの知らせを。


新しい何かを。




好む好まざるに関わらず
獲得していくのだ。






誰かのコメントを思い出す。

「ドーナッツの真ん中には、何もないんじゃなく、穴があるんです。
穴があって初めてドーナッツ」





そう。

喪失さえも、獲得なのだ。



別れた人。

失ったもの。


その欠落感もまた
獲得し、携えていく。






車窓に差す朝日のオレンジが
息子の
鼻から上を照らしている。





息子は、少し大きくなった。



息子は、少し大きくなった。





アヒル窓.jpg






posted by 白井麒麟 at 01:49| 東京 ☀| Comment(2) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月12日

東京奇譚は思いつかない感じだった。





東京奇譚集/村上春樹


を読んだ。


単行本で書店に登場したこの小説は短編集。
世にも奇妙な物語。
いろいろなタイプのそれが書いてある。


長編小説のような重量感はないものの、
ハルキ・テイストは十分味わえる。


特に
「日々移動する腎臓の形をした石」
「品川猿」
の二編がとても気に入った。


どちらも目に見えない探し物の話。
っていうか、五つの物語のうち四つまでが
はっきりと「探し物の話」だ。
作者はやはり”求道者”であると感じる。


漠としたものを探す主人公たちの意識の流れを追ううちに
あっという間に時が過ぎていく。
「これはちょっと思いつかないなぁ」
そんなストーリー。
こっちもそろそろ何か書きたいなぁ・・とか。
嗚呼・・




**



テトリス1.jpg



ところで、このところの僕は、身の周りがちょっと大変だった。

妻が短期入院し、三日ほど家事一切を請け負った。
息子の新しい保育園について、あまり引き継ぎを受けてなかったため
優しくも厳しいベテラン保育士さんに
何度も、こっぴどく怒られるハメとなった。
さらに、娘が「学校を休む」と。
よく事情を聞くとサボリだと見られたので、
学校に行かすために、予定外の怒りのエナジーを使って。


つまり、ヘロヘロ。


そんなわけで、この一週間で唯一の写真。


−写真解説−


寝起きのキッチンに
テトリスのブロック片が
降っていた(笑)




テトリス2.jpg




posted by 白井麒麟 at 23:38| 東京 🌁| Comment(2) | 感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月01日

ニャ衛門






写真漫画
『ニャ衛門の赤い鉄塔』


第二話アイコン




第二話=一気に最終話。



ニャンとお楽しみあれ〜!!
(ページ数多し)





一頁


二頁


三頁


四頁


五頁


六頁


七頁


八頁


九頁


十頁


十一頁




posted by 白井麒麟 at 16:57| 東京 ☀| Comment(5) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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