2007年09月09日

ナタ愛のテーマ/エンニオ・モリコーネ




「トルナトーレ監督の映画が、東京で公開されているらしいよ」

今朝の母からのメール。

僕が大好きで、後に母も大好きなことが分かった映画
「ニューシネマ・パラダイス」
そのトルナトーレ監督。



「観に行ってみるよ」と返信を打ちながら、
いついけるかな、と手帳を開く。




**



最近、休日を使って写真や音楽の整理をしている。

先週、音楽のフォルダの中で、少し懐かしいファイルと出会っていた。
ダブルクリックするとiTuneが立ち上がる。
ピアノの音が流れ始める。


ナタ愛のテーマ/エンニオ・モリコーネ

ニューシネマ・パラダイスの挿入曲。



「・・うわぁ、やっちゃってるなー」とツッコミを入れる。
もちろんモリコーネ大先生の曲にではない。
僕の編曲に、である。



もう十年くらい前のこと。
僕はPCを使っての作曲にハマっていた。
我流に限界を感じ、オーケストラの編曲を学ぼうと、いくつかスコアを買ってきた。その中に、「ナタ愛のテーマ」の弦楽四重奏スコアがあった。

僕はシンセと(今はなき)opcode社の名作ソフトvisionを使って、楽譜を入力していく。

第一、第二バイオリン、チェロ・・
譜面が読みにくいため、最後に回したビオラのパートを入力した時、妙なことが起きた。

知らないうちに僕は泣いていた。

言葉では表現できない、編曲の美しさとでもいうのだろうか。
もちろん、ニューシネマ・パラダイスは十回以上観ていたので曲自体はよく知っていた。それでも、そのビオラワークは知らなかった。
単体で聴くとわけの分からない音の動き。それが主旋律と重なったとき・・。
何とか最後まで入力して、バカみたいに何度も聴いて、あほみたいに何度も泣いた。

「何かあった?」

外出している妻からの電話に、ろくすっぽ答えられなかったのを覚えている。それくらい衝撃を受けていたのだろう。
(残念ながら、そのデータは旧MACとともに、田舎に眠っている)


で。


その翌日一気にヤッタのが、こいつだ。
今風にはオマージュとでも呼ぶのだろうか。
ナタ愛のテーマをピアノアレンジしてしまったのだ。



『演奏不可能?
いや、世界一のピアニストだったら弾ける』とか。



今聴いてみると、やっぱやっちまってる感がある。
でも、僕の作る多くのものにはない迫力がある、ような気がする。
そこは大先生に滅多打ちにされた直後。
その興奮のなせる業なのでしょう。








僕は当時、このアレンジをテープに録音して
色々な人に聴かせてみた。

妻は「何か、激しいな・・」
母はノーコメント。
ただ一人「これ、いい曲だね」と言ってくれた姉が、とてもいい人に見えたのだった。




ところで、そのスコアにはとても面白い解説文が付いていた。
確かこんなことが書かれていた。


「モリコーネの曲は、人間の言葉のようだ。『トトとアルフレード』は、バイオリン=トト(子ども)、チェロ=アルフレード(おじさん)と考えると、まるでトトがやんちゃをして回り、アルフレードが怒ったり諭したりしているようなメロディになっている・・・ナタ愛のテーマは、青年になったトトが、片思いの女性に、胸に秘めた悲恋を伝えているような・・・」



さすが天才。

母が勧めてくれたトルナトーレ監督の映画は
「題名のない子守歌」というらしいのだけど、
これも音楽はモリコーネ氏?
そうだったらうれしいのだが。

大先生は、来年八十路に足を踏み入れるらしい。




posted by 白井麒麟 at 04:34| 東京 ☀| Comment(2) | あしもとの小さな音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ピアノ・・聴きました
胸にしまいこんである激しく切なく苦しい想いが・・・
琴線にフレマシタ
Posted by みかん at 2007年09月09日 13:12
みかんさん、こんにちは。
聴いていただき、ありがとうごさいます。

このメロディが世界中で愛されていることを、今日ネットで知りました。ピアノやギターへのアレンジに挑戦している人もいて、そのことに感動してしまいました。

このメロディの唄っているのは、せつない恋心です。そのことは国を超えて世代を超えてもちゃんと伝わる。「人間はみな同じ心を持っている」ということなのかも知れません・・。

Posted by 白井麒麟 at 2007年09月09日 18:46
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